校長あいさつ

 八幡中学校校長として4年目を迎えました、校長の市川真志です。今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

 令和6年度は、新入生92名を迎え、全校生徒314名でのスタートとなりました。生徒数は年々減少し、少し寂しさも感じてはおりますが、少ない生徒数ならではの教育活動を模索することも重要と考えています。

 今年度は、様々な取り組みの見直しを行う予定です。昨年度中にすでに決まっていることとして、体育祭の秋開催があります。昨今の温暖化に伴う気温の上昇により、5月の体育開催には以前から不安を感じていました。昨年度後半の校長会で、体育祭の秋開催を推進することが決まり、本校としても生徒の健康と安全を優先し、この決定に従うこととしました。それに伴い、昨年度はメセナで行っていた「合唱祭」の開催が難しくなったのですが、別の音楽的行事を模索していました。そんな時、民主音楽協会様から無料でのコンサート開催の申し出があり、本校では「音楽の日」として、5月に開催することが決定しました。当日は、生徒のみの鑑賞となるので、保護者の皆様には申し訳ありませんが、プロの演奏を聞ける機会として、最大限活用してまいります。

 その他にも、総合的な学習の時間に、地元の企業と連携した取り組みを行う新たな「キャリア教育」や、近隣小学校とのコラボ授業など、積極的に新しいことに挑戦してまいります。

 最後に、今年度の入学式での式辞を掲載いたします。今年度も、八幡中学校の3つの教育目標について、話させていただきました。ご覧ください。

 

式  辞 

 本日、八幡中学校、令和六年度入学式並びに始業式を挙行するにあたりまして、八潮市教育委員会教育長様をはじめ、多くのご来賓の皆様に御臨席を賜り、心より感謝申し上げます。
 ただ今、呼名いたしました92名の新入生の顔と名前を確認いたしました。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。これから3年間、八幡中学校の一員として、楽しく充実した中学校生活を送ってください。また、本日参加している2・3年生の皆さん、進級おめでとうございます。新たな学年、新たな学級での新しい1年の始まりです。それぞれ心新たに、決意を持って始業式に参加していることと思います。勉強・運動に大いに活躍してきた皆さんです。今年度も、今まで以上に大活躍してくれるものと期待しています。
 さて、八幡中学校には、3つの教育目標があります。これは、学校全体として、皆さんに「こういう生徒に育ってほしい」という願いです。入学・進級に当たり、その3つの教育目標を確認させていただきます。
八幡中学校の教育目標1つ目は「人を大切にする生徒」です。私がこの八幡中学校に赴任してから3年がたちますが、この3年間に素晴らしいエピソードをいくつも伺いました。学校の近くで倒れていたお年寄りに優しく声をかけ、先生に知らせてくれた生徒。友達が困っていることを知り、先生に相談しながら励ました生徒など、どれも人のために行動した素晴らしい姿です。これらは、教育目標「人を大切にする生徒」を達成した姿そのものです。もちろん、このようなすごいことを成し遂げることだけが、この目標の意味ではありません。ご両親や友人など、身近な人に感謝し、自分にできることを考え、行動する。これが「人を大切にする」姿であると私は思います。また、自分自身の命を大切にすることも、「人を大切にする」ことに含まれます。世界に一つしか無い皆さんの命を大切にしながら、八幡中学校の生徒として、感謝の心を忘れず、思いやりの心をもって生活してください。
 2つ目は「自分の考えを持ち表現できる生徒」です。今、世界は大きな危機に遭遇しています。地球温暖化に起因する気候の変動や、人と人が争う戦争など、多くの問題が現実となっています。これらの問題の多くは、人間の考え方から起こっていると私は思います。様々な人が、いろいろな考えを訴え、何が正しいのかわからなくなってきています。このような混乱の時代では、しっかりとした自分の考えを持って、堂々と訴えていくことが重要となります。多くの人と意見を交わしながら、相手の考えを受け止めつつ、自分の考えを修正し、最もよい判断ができるようになる必要があります。八幡中では、授業の中で、話し合い活動やお互いに学び合う学習など、交流活動を積極的に取り入れています。そうした学習によって、しっかりとした自分の考えを持ち、その考えを人に伝えることができる人になって、混乱の世の中をたくましく生きていく力を身につけていってください。
 3つ目は「挑戦し続ける生徒」です。中学校生活では、新しいことに挑戦する場面がいくつもあります。その中には、苦手なことやとても無理だと思うこともあるでしょう。でも、大事なことは、とにかく挑戦してみることです。やらない理由はいくらでも作れます。しかし、それではわくわくはしないでしょう。どうやればできるか、を考えた方が、断然楽しいはずです。ですから、とにかくいろいろなことにまずは挑戦してみてほしいです。その上で、この目標にはもう一つのメッセージが含まれています。それは、「し続ける」と言うことです。一度や二度だめだったとしても、あきらめずに何度でも挑戦してほしい。そんな思いが込められています。「やればできる」と信じて、何度でも挑戦する。その心が、自分自身を強く鍛えあげてくれます。この1年、挑戦し続けることを忘れずに、様々なことに取り組んでください。皆さんの頑張りを八幡中学校の先生方は全力で応援します。一緒に頑張っていきましょう。
 新入生の保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。新しい制服に身を包んだ凛々しいお子様の姿に、感慨もひとしおのことと思います。大切なお子様を、教職員一同、全力で育んでまいりますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
結びに、本日お集まりいただきました御来賓、保護者の皆様、地域の皆様と共に、全教職員が一丸となって、八幡中学校の生徒を全力で育み、支援していくことをお約束し、式辞といたします。

令和六年四月八日
八潮市立八幡中学校 校長 市川 真志